おもしろいゲーム

2003年2月12日(水)

入試試験のシーズンだということで、きょうのように急遽、なじみの早稲田実業と朝の0930からゲームをやった。
場所は、杉並区の上井草運動場、人工芝だが、すばらしいスポーツ施設である。利用は、抽選でおそらくは、登録団体でないと、抽選にも参加できないのだろう。

0930から40分―40分ゲーム、30分を3本、バイカル湖のほうで発生した、零下30度の寒気団のはしのほうに、この東京がはいってしまったので、シューズのつまさきまで寒い、という珍しい日であった。

スコアは1-2だが、例により、おもしろいゲームであった。

最後に早稲田実業とやった、ときは、その前までは、早稲田対日本学園、パスをつなぎあう、良いゲームであったのだが、おそらくは公式戦で、「勝てない」ので早稲田「宗旨変え」を試みて、そのさなかに、日本学園がやってきたので「攻撃あるいは、パスに強調点をおいていたのを、」「相手ぺナからおよそ、10メーターのところに、フォアチェック守備の想定線を、ひき」そこに日本学園がこようとすると、おもには、サイドに追いこみはじめる、最終守備線はフラットでという、「守備重視のサッカーに」きりかえていた、時期であった。

グラウンドが凸凹で、ゲーム時間も60分、70分(ペース、リズム速くなって、も、もつ)という条件では、確かに、守備に力点を置くサッカーのほうがずばり,有利である。

その逆にこの日の、上井草人工芝のように、(むろん球足、はやくはなるということはあるが)イレギュラーはなし、そして、80分というゲーム時間になれば、早稲田が、最後のゲームと同じように、プレスがけを試みてはきたが、私の言葉で言う「プレスはずし」まったく問題なく,実行。そのため、ほとんど100%に近く、日本学園がキープ、かつゲームをコントロール、攻撃をしかけて、1-0である。

ただ、日本学園のラインが的確にボールキープして、ハーフにつなぐ段階で、右からの攻撃は、右ウイングハーフを再三、再四、走らせることができるが、左「から」の攻撃ではそこに置いた、右利きのハーフが、ボールの受け方に神経を配らないので、じぶんがいつもいうのだが「右のもちかた」になってしまう、つまりは、彼がボールをもってふりむいた瞬間、視野は相手ゴールにむかって、右を主には、カバーしていくので、左のコーナーが「見えにくい」見えにくいからには、使えないというので、右からのサイド攻撃は十分過ぎるくらい、頻度があったが、左「から」は、皆無であった。

後半たちあがり、相手がいれてきた「はやい足のフォワード」にいきなりロングボールを配られて、あきらかに「油断している時間帯」に1-1、それはあまり問題だとは思わないが、後半開始直後から、相手が3―5―2にきりかえて、さらに「相手のフォアチェック開始想定線を、前半よりもう少し、前に想定したようで、」「こちらのバックにもプレスをかけてきた」
そのこと自体は、別に問題ではなく、練習で想定していて、ではそうなったら、こちらの5人のハーフも、ウイングハーフがタッチラインぞいに、開いていることにこだわらず、5人それぞれ、足元にボールを受けにこい、そういうようにパス・コースを複数「作れ」ということになっているのだが、少し、それに選手が、気がつくのが「遅く」やはりなにか不安になるのであろう、相手陣地内に、はいる頻度が今度はゼロになってそのあいだに、ふらふらとあがったクロスをこちらのキーパーがかぶり、相手トップにさわられて、1-2になった。

それでもゲーム中に、まず、こちらのプレス開始想定線を少しさげて、こちらのトップのラインと、こちらのバックラインのあいだをコンパクトに保ち、妙な話しだが、1―2のあとはまた、相手陣地内に、攻撃の姿勢をつくりながら、何度も攻めこんでいくかっこうになった。

簡単言えば、「混乱」しているあいだに失点してしまう。
ということは、その「混乱」している「時間帯」で、チームは「どうすればよいか?」が課題だろう。

ゲームのあと、こちらの、ハーフのなかで、一番球だしがすぐれたやつを呼んで、以下の話しをした。
そいつは、前半、よくボールに触り、こちらのライン「から」のボールを,呼び(呼んでも、ふりむけるわけでもないが、そこで、とられず)したがい前半は、先述したように、ライン→ハーフ→トップの球の走りは、ほぼ100点であったわけだ。

後半は、その選手のところに、やはりボールが「行くのだが」そこで2―3人にかこまれて、結果は「いやなとられかたではないのだが」「前にパスはでていかない」現象があったわけである。

賢明な諸氏は以下の私の説明が微にいり、細にいり、「でなくても」おわかりいただけると思うので、簡略に、説明した。

○ 「まずは、高校生が誤解しないよう、こう付け加えた」久我山戦のように、70分、泥田のグラウンドで、どう「君が、(ハーフとして)サッカーをやるかのアドバイスとは、異なる」ことを、今から,言う。久我山戦で、どう成功を収めるかはきょうは、触れない」
○ 80分という時間、すばらしいグラウンド、自分に言わせれば、むろん、この上井草のほうが、サッカーだ。で、そのサッカーをやって、前半、「君はドリブルというか、ボールをこねて、それが悪いわけでなく、ゲームを支配する主な、原因となった(それは、グッドである)
○ しかし後半、同じような、場面で、「さえなかった」
○ さえなかった原因のひとつは、きみの「スタミナ」不足もあろう、80分ゲームというものへの。それもあるが、
○ もうひとつは、前半きみが「やったプレイ」は「相手の頭に」「(情報として)はいった」だからそれを「表」とすれば、後半は「その表の、裏をかくのが」すべての勝負ごとの基本ではないか?
○ だから「表では、数タッチ」「ならば」「裏は、ダイレクト=ワンタッチ」だったのだ。

として「では、具体的に、どうやってダイレクト・プレイを「主に」演出していくのかを説明した。それも書きたいが、伝わるかどうか?かんたんにいえば、ハーフが「味方のほかのハーフに」行くパス、自体がひとつの「おとり」だから,言いかえれば、ライン→ハーフの部分は、他のハーフにまかせて、タイミング的にひとつ、ずらした、ところでその(ダイレクト)プレイを、しろ、ということを説明してやった。
また,コーチならわかるが、「ボールサイドへ、ボールサイドへ」行く「だけ」でなく、ラインのボールの走りの逆へ、位置して、相手の中盤の守備の視野「から」いったん消えても、よい、ということである。

ところで、早稲田実業のセンターフォワードだが、今1年生、「もう少しスピードがあがれば」(今でもスピードがあって、日本学園のバックがマークできない場面が頻発する)身長もあり、ボールタッチも柔らかい、足元にボールがきても身体が「奥深い」感じがある、天才肌だが、日本人が一番好きな、「がむしゃらさ」とか「気合のはいった雰囲気」はかけらもないので、Jのスカウトおそらく「罰点」をつけるかもね。うまく育てれば、生涯で、1,000,000,000は稼げるかも。
円か?ユーロか?ウオンか?そこが問題だが。
(この項終わり)