2002年6月06日(木) 対ロシア戦直前

コーチは「預言者」である必要はない、ものの、いままでのレポートは、ゲーム後に「感じた・考えた」ことを書いている「ので」「誰かほかのものが、例えばテレビ、例えば新聞に言っているたぐいの内容を」真似して言ってる、書いてるんじゃねーの、と思われてもしかたない面もあった。

6月05日は、最初三鷹のほうで練習ということで、赤坂を1530に出たら、着いた1630には、気持ちよく雷雨、練習中止、そこで東八道路三鷹天文台北交差点よこの、マクドナルドにはいって、お茶した。

世の中が、わかりにくいことだが、ジプシーコーチという身分の時間のすごしかたという、コーチの問題もあって、次の練習が1900だから「時間をキルしなければいけない」という場面がままある、代表のコーチにはわかりにくいが、なに、世の中の変転ということでいば、トルシェも「明日には」@マックで、呆然と空から落ちる雨を見詰めているという場面に身をおいたりする。

車にもどってラジオをつけたらロシア対チュニジアをやっていた、結果ご承知のように2‐0です。
ポイントはかくして、ロシア→3、日本、ベルギー→1、ということである。
このグループはまだ不確定要素がこの時点でも「多い」というのが『考え方の出発点』だろう。

ドイツのグループの「ように」サウジは全敗だねと、(相川が)思っても悪くはないだろう、念のために、この時点で、ドイツ→4、アイルランド(最終を対サウジ)→5まで行ける(行けなきゃ監督解任)、カメルーン(次はサウジ)→4だ「から」ドイツ対カメルーンでどちらかが、勝つ「か」わけで、分けの場合(3オール、5ポイント)の進出方法も、例えば、アイルランドの監督対サウジのゲームを「ああだ、こうだ」と考える「はずだ」

蛇足だが、ドイツ対カメルーンは『見物』になる。
自分がそのあとテレビの場面で、見た限りでは、アイルランドのサッカーのほうが、ドイツより「うまい」
ドイツ、守備も攻撃も「力まかせ」のような気がする、個人の「うまさ、やわらかさ、はやさ」戦術の『驚き』そういうものは感じられない。
大胆にいえばこういう言いかたになる、
「ドイツ、これ以上金を払って見たいという思いはない」と
それでも勝つかもしれないが、勝てば「見られるのは」「ドイツのスピリット」であろう、それを「見たいか、見たくないか、そこを感動したいのか」そこで人の、好みがでる。
では、相川「カメルーンを」もう少し見たいのかということになる、そのとおりで「エムボマ」はどうでも良いが「エトー」を『見たい』

アイルランド戦で、1-0のときの、エトーの右からドリブルではいってきたとき、『小さなからだの、ふるまいだけれど』『このタイミングでクロス』『だな』と思わせてあとの、もうひとつ、ステップにして1歩かボールにして半個分もちこんで、アイルランドのバックに驚きを与えて、エムボマに、パスである。

こういう「ことを」どこでもよい、中学生などのプレイで「1度目にすれば」その中学生にとりあえず○をつけるわけだから、エトーが、ドイツで「それを出せるか(誤解してはいけないが、同じプレイではないですよ、同じ質のいわばスピードにのって、なお変化ということ)」そこが見たいわけである。

で、またエトーが「固く、乱暴な身体のはりかたに、負けるのか?勝てるのか?」そこも見たいわけである。

さてまた脱線したけれど、このアイルランドがいるグループとちがって、日本のグループで、チュニジアが『サウジのようにクラスわけ』は「むろんできない」だからもう1度みたい「わけである」
日本、勝てば文句なく「ぬける」のはいわば議論を超越しているから、後述する。
チュニジアとベルギーをまず予想する、予想できない。ベルギー圧勝とは「うてない」チュニジアはポイント0だから、ベルギーが分けと想定して、結果ベルギー2ポイントということもあるだろう。2ポイントでベルギー、ロシアとやる、そのときのロシア対日本はすでに決着がついているわけでしょう、
ロシア3ポイントのまま「か」6「か」4「か」ということね、日本は4ポイント(ロシアに勝ち)か、1ポイント(ロシアに負け)か、2ポイント(ロシアと分け)で、ある。

分けても「よい」としたら
ロシア→4
日本→2
ベルギー→2
これでベルギー対ロシア、日本対チュニジアという最終をむかえるわけだ。

いくらでもシミュレーションができるが、要はまだ不確定要素が多くて、「分けても、最後のゲーム」に勝てばよい、とは言いきれない
ただベルギーとすれば、対チュニジア「勝ちにいくだろう」相川の想定「分け」とはそもそも考えない「だろう」だからこの「すじ」でいけば、ベルギー→4で最終対ロシア、ということも可能性は多い。
ロシア→4、ベルギー→4、日本→2で、最終動機のない、日本対チュニジアで、日本さっくり勝つとロシア、ベルギー決着がつくか、分けでもどちらかが→7、日本→5、ないしは、また3オールが→5というようになる。

さー同じメカニズムに「思いをトルシェ」もはせている「はず」それで「眠れない」わけだ。
そこでトルシェは
1) 残り少ない「練習」で何を選手に「言うか?」
2) 当日ロシア戦で、どういうようにゲームにはいるか?
6月05日は、午前中クールダウン(といって昨日のゲームの体内老廃物を汗をかかせて、とりのぞき、ストレッチなどを行う)これには特別の戦術テーマなどない、午後は「休み」にしたわけだから、トルシェに残されているのは、木曜日、金曜日,土曜日の3日。

先発メンバーについてまず「頭を悩ませている」だろう「が」今までの思考回路が「変化」させられないだろう、対ロシア「分け、勝ち」そういう結論はだせないだろう、ならどうする?

やはり最初は「守備」でいくだろうから(いきなり攻撃からはいるタイプではないから)サントス『先発で、出せ』とか「柳沢にかえて、西沢」だといったたぐいの策はださないと、相川読む。

ロシアの「攻撃」に人数を「かけてくる」サッカーを見て「ボランチ」をふやすとか、トップの守備(というより、トップがさがってこい)という方向に行きそうである。
基本的には、ロシアに対して「ひいてカウンター」という策が常識的だと思えるが、ロシアはすでに日本が(フラット3だから、といういいかたではなく、ラインの裏に弱点がある、という見かたをしているわけで)逆に、攻撃し続けるのではなくロシアがカウンター策にでてくる可能性もある。
というのは、長谷川健太とか、岡田あたりが「今大会は日本の蒸し暑さから、後半、どこも体力がおちる」という、「だから」そこを「ついて」という言い方をするが、ほんとうか?と疑ってかかる、自分がロシアのコーチでもイングランドのコーチでも初戦に「そういった兆候が自分のチームに、この日本という外環境下で見られたら」今度は前半のペースを考慮しなければ「いけない」とするだろう、なぜなら90分で、ものを考えなければいけないので、『前半から飛ばして日本をぶち壊してやる』といった考えはとらない。

慎重にやって「ロシアは損をしない」ポイント3をすでにあげている、89分に1‐0でもかまわないし、35分だろうが、55分だろうが1-0ならそののち、守備的にやるだろう。

かんたんなことで、ロシアからすれば「日本が攻撃にでてくるだろう」という読みを出きる立場にいる。

トルシェ、選手を選考する前に、日本は前半「から」なにか攻撃的にしかけるか?「後半」に攻撃をしかけるか?まず彼の頭のなかで決める必要がある。
それから対ベルギーの前半のような、ロング多用を「いましめるのか?放置するのか?」という問題もかかえているはずだ。
パスで支配するか「いきおいとか元気に」「逃げるか」ということである。
どちらにせよ、決定力ということでいえば、

■ 中田の1発
■ 小野の1発
■ 稲本、とこのくらいだろう、とくに先取点とか決勝点では、

時間と勇気があったなら、「稲本トップ」もあったね(いつだすかどうかは別に)。

流れから「いけば実際」稲本はシャドーフォワードで、2点もいれたわけだ。そのかわり中盤でリズムキープなんて「ことはしていない」それを「しろ」とできるかトルシェ、「やって、やれるのか」中田を相手がマークするなら、トップにでも置いておけ、だろう、ロシア人中田に3にんぐらい「ついていく」「なら」その逆に「稲本」「いけ」だ、ただ90分使える戦術ではない、稲本の飛び出しもロシア「知ってしまった」わけだからそれを逆用もするだろう、だからボランチの数をふやす、というようないわばカウンターの際の、こちらの守備の担保という考えもあると、だが自分の考えでは、とにかく、前半からサッカーをするのかということが出発点である。